物を減らして、部屋はたしかにスッキリした。
けれど、その静けさの中で「寂しい」と感じたことがある。
「ミニマリストの家には物が少ない」ーその印象は間違ってはいない。
私自身も身の回りの物を売りながら生活していく中で「はたしてこれは本当に必要なものだろうか?」と考えるようになり、きちんと物を見るようになってどんどん物を減らしていった。
おかげでスッキリとしつつ、厳選に厳選を重ねたお気に入りの物たちと一緒に暮らしている。
ところが、そんな「スッキリとした部屋」ーミニマリズムにも「弊害」がある。
それは「寂しい」という感情だ。
人間、誰だって365日24時間ご機嫌なときなんてない。
体調を崩すときもあるし、精神的にやられるときも少なからずある。
そんなとき、ふとした瞬間に孤独を感じることがある。
孤独には2種類ある。ひとつは積極的に1人になることを意味するsolitude、もうひとつは私たちが想像する孤独のlonelinessだ。
友人も少なくて恋人もいないし、家族も家庭も子どももない。だけども自分の意志でミニマリズムを実践している自分は、はたしてどっちの「孤独」かわからなくなることがある。
そんなとき、シンプルですっきりとした家にー余白が余りまくってガランとした家ーに帰ってくると、心がポツリと呟くのだ。「なんだか寂しいな」と。
物が溢れていれば意識をそらすものが多くて孤独を感じにくい。
しかし、物が少ない環境だと、否が応でも「自分」に向き合わざるを得なくなる。
特に冬の時期ー冬季うつ病ともいうそうだーミニマリズムがそれに拍車をかける。
かつてなんでもかんでも捨てまくって、まるで刑務所のような生活をしていたときは「さすがにこれは違うくない??」と思い直した。
さすがにこれはヤバイ!!と思って、今はできる限り対策しています。
今私がやっている対策を3つ紹介します。
外に出る
冬季うつ病の原因のひとつとして「セロトニン不足」が挙げられる。
セロトニンが活性化する条件は「太陽の光を”網膜に受ける”こと」。光の強さより光量が重要。
「光の強さが必要なら、晴れた日じゃないと効果がないのでは?」と思うかもしれないが、曇り空でも屋内の10倍以上の光量がある。
さらに、散歩をすることで歩行のリズムが脳幹のセロトニン神経を刺激する。
曇りの日でも外に出て散歩する。
そうすれば太陽の光を受けて、歩くことでセロトニンの分泌を促し、運動にもなって体も温まって健康になる。まさに一石二鳥三鳥というわけ。
もちろん体が冷えないように、とくに”三首”を冷やさないように注意しよう。
私たちは健康になるためにこの寒空の下わざわざ散歩に出るのであって、決して風邪を引くために出るのではないのだから。
身も心も環境も”あたたかく”する
寒さを感じると孤独を感じやすい。特に”環境”も温かくなるように演出するというのは目からウロコだった。
部屋を暖かくする、お風呂に入るなどして体を温める、温かいものを味わってゆっくり食べる。
以前は家具などもモノトーン一色にしていたが、今はアースカラーも取り入れて温かみをプラスしている。
たとえば私は訪れたヘアサロンで「あれ、ここなんだか居心地がいいな」と感じたとき、いったいどの部分に居心地の良さを感じたのかチェックしている。
壁の模様なのか、それとも色なのか、流れてる音楽、あるいは香り、照明の色や明るさーこれらに意識を向けると、自ずと自分の「スキ」も磨かれていく。
お気に入りのものとたくさん触れる
私はぬいぐるみが大好きだ。
そのぬいぐるみたちとおもいっっっきり愛でる。触れる。遊ぶ。

神の視点から見れば、大の大人(独身男性)が部屋で1人ぬいぐるみ遊びしているさまはなんとも孤独そのものだが、しかしそんなことはどーでもいい。神は私の気分を変えてはくれないのだから。
以上3つ挙げましたが、共通することは「焦らないこと」「ゆっくりと自分と向き合うこと」「冬に孤独を感じやすいのはごく自然なこと」。
陽気な春やホットな夏とは活動量が違うのは当然のこと。
冬に寂しくなるのは、弱さではありません。
静かな季節だからこそ、心の声が聞こえやすくなるだけなのだと思います。

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